― 今回の個体から読み解く製造時期 ―
■ 対象個体
Aktiebolaget B.A. Hjorth & Co
PRIMUS No.992
スウェーデン製テーブルランプ

1. 社名刻印から読み取れること
タンクには
“A/B B.A. Hjorth & Co” の刻印。
1954年にBAHCOへ社名変更されたことから、
理論上は1954年以前の製造と考えられます。

2. 仕様から見る年代幅
・バーナー形状
・エアスクリュー
・ポンプノブ
・プレート方式の表記
これらを既存資料と照合すると、
Late 1930s – early 1950s の範囲。


3. 問題となるデートコード
タンク裏の刻印は「AU」。
一般的な一覧では1957年と解釈されることがあります。
しかし、
・社名は1954年以前
・仕様も50年代後半とは異なる
矛盾が生じます。

4. 総合判断
刻印、仕様、社名変更時期を総合すると、
1938年〜1954年の間
特に1940年代後半の可能性が高い
というのが現時点での結論です。

今回は対象モデルに直接関係する部分なので、
Primus(B.A. Hjorth期)の代表的デートコード一覧をまとめます。
⚠ 重要ポイント
今回の個体と照らし合わすと矛盾が生じます。
AU = 1957年
・社名が B.A. Hjorth & Co(=1954年以前表記)
・仕様も後期型ではない
つまり
このコード体系が No.992 に完全適用されるかは未確定という点です。
考えられる可能性
① デートコード表の適用モデル違い
Primusの全モデルが同一コード体系を採用していたとは限らない。
② 移行期の在庫使用
社名変更直前〜直後に旧刻印部材を使用した可能性。
③ コード体系の変更時期の誤認
現在流通している一覧が、特定モデルを基準にしている可能性。
仕様優先での判断
圧力機器は、
刻印よりも「構造変更」の方が年代を語ることが多い。
今回の個体は、
- 戦後量産期の簡略化仕様ではない
- 30年代後半に見られる意匠を色濃く残す
- しかし初期型とも異なる
これらを総合すると、
1938年〜1954年の間
特に1940年代後半の可能性が高い
というのが、現時点での私の見解です。
🔎 Primus デートコード一覧(代表例)
■ 1911年〜1962年
| コード | 年 |
| A | 1911 |
| B | 1912 |
| C | 1913 |
| D | 1914 |
| E | 1915 |
| F | 1916 |
| G | 1917 |
| H | 1918 |
| I | 1919 |
| J | 1920 |
| K | 1921 |
| L | 1922 |
| M | 1923 |
| N | 1924 |
| O | 1925 |
| P | 1926 |
| Q | 1927 |
| R | 1928 |
| S | 1929 |
| T | 1930 |
| U | 1931 |
| V | 1932 |
| W | 1933 |
| X | 1934 |
| Y | 1935 |
| Z | 1936 |
その後、2文字方式へ移行
| コード | 年 |
| AA | 1937 |
| AB | 1938 |
| AC | 1939 |
| AD | 1940 |
| AE | 1941 |
| AF | 1942 |
| AG | 1943 |
| AH | 1944 |
| AI | 1945 |
| AJ | 1946 |
| AK | 1947 |
| AL | 1948 |
| AM | 1949 |
| AN | 1950 |
| AO | 1951 |
| AP | 1952 |
| AQ | 1953 |
| AR | 1954 |
| AS | 1955 |
| AT | 1956 |
| AU | 1957 |
| AV | 1958 |
| AW | 1959 |
| AX | 1960 |
| AY | 1961 |
| AZ | 1962 |
※注意
Primusは時代や製品群によってコード体系が異なるため、これは「一般に流通している代表的な一覧(主に戦前〜戦後期)」です。
🔎 年代コード AU の再解釈
「AU」に関しては以下の可能性が高いです:
▶ Primus年号コードは
- 単純にアルファベット順とは限らない
- ロット・四半期・工場管理コードが混在している
- ランプ系はストーブ系とコード体系が違う可能性

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